カリキュラム

幼稚園教育要領・保育所保育指針・小学校学習指導要領の引用にもとづき、発達科学的に「訓練で伸ばせる」という研究結果が優勢な範囲をピックアップして、年齢別に問題を構成しています。

概念×レベルは年齢別に設計

対象年齢はあくまで目安です。もし年齢相応のことができなくても、焦らず自分のペースで下のレベルから順番に進めましょう。逆に年齢以上のことができる場合は、どんどん上のレベルに挑戦させましょう。

がいねん レベル1レベル2レベル3レベル4レベル5レベル6
ことば 2さいごろ 3さいごろ 4さいごろ 4さいごろ 5さいごろ 6さいごろ
いろ 2さいごろ 3さいごろ 4さいごろ 4さいごろ 5さいごろ 6さいごろ
かたち 2さいごろ 3さいごろ 4さいごろ 5さいごろ 6さいごろ 7さいごろ
おおきさ 2さいごろ 3さいごろ 4さいごろ 5さいごろ 6さいごろ 7さいごろ
りょう 2さいごろ 3さいごろ 4さいごろ 5さいごろ 6さいごろ 7さいごろ
くうかん 3さいごろ 3さいごろ 4さいごろ 5さいごろ 6さいごろ 7さいごろ
かず 3さいごろ 4さいごろ 4さいごろ 5さいごろ 6さいごろ 7さいごろ
くらべる 3さいごろ 4さいごろ 4さいごろ 5さいごろ 6さいごろ 7さいごろ
じゅんじょ 3さいごろ 4さいごろ 4さいごろ 5さいごろ 6さいごろ 7さいごろ
つたえる 3さいごろ 4さいごろ 4さいごろ 5さいごろ 6さいごろ 7さいごろ
うんどう 3さいごろ 4さいごろ 4さいごろ 5さいごろ 6さいごろ 7さいごろ
パターン 3さいごろ 4さいごろ 5さいごろ 6さいごろ 7さいごろ 8さいごろ
じかん 3さいごろ 5さいごろ 6さいごろ 6さいごろ 7さいごろ 8さいごろ
おかね 4さいごろ 4さいごろ 5さいごろ 6さいごろ 7さいごろ 8さいごろ

概念×レベルの問題構成の詳細

ことば 2〜6歳ごろ

概要

ことばの認識・産出から語彙や表現の力まで、段階的に育てる領域

レベル別問題構成

Lv1 2歳ごろ 基本名詞の認識・産出ミックス(選択50%+産出50%)
Lv2 3歳ごろ 拡大語彙の認識・産出ミックス(選択50%+産出50%)
Lv3 4歳ごろ 動詞の識別(「〇〇しているのはどれ?」)
Lv4 4歳ごろ 形容詞・感情語の識別(「〇〇のはどっち?」)
Lv5 5歳ごろ 反対語・上位概念・カテゴリ(4択)
Lv6 6歳ごろ 場面・文脈から語を選ぶ(4択)

根拠:幼稚園教育要領・保育指針

すべてのレベルを、対応する引用が示す対象年齢に合わせて出題しています。

  • Lv1・2歳ごろ 保育所保育指針(2017)「1歳以上3歳未満児:身近なものの名前に興味をもつ」に対応。
  • Lv2・3歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)領域「言葉」の「身近な言葉に親しみ語彙を豊かにする」に対応。
  • Lv3・4歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)4歳児クラスの「動作を表す言葉(動詞)に気づく活動」に対応。
  • Lv4・4歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)4〜5歳児クラスの「感情・状態を表す言葉への気づき」に対応。
  • Lv5・5歳ごろ 小学校学習指導要領 国語 第1学年「語句の量を増やし、語彙を豊かにする。 反対の意味・上位語」に対応。
  • Lv6・6歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)領域「言葉」の「経験したことや考えたことを自分なりの言葉で表現し、伝え合う」に対応。

この形式で伸ばせる根拠

強い実証

語彙指導の効果は非常に多くの研究で確認されています。67の研究を対象にしたメタ分析では、明示的な語彙指導によって平均で大きな効果(効果量0.88)が見られ、就学前の子どもを対象にした複数のランダム化比較試験でも、指導を受けた子どもは受けなかった子どもより有意に多くの言葉を習得しています。

Marulis & Neuman (2010) 語彙介入67研究のメタ分析。平均効果量0.88の一貫した訓練効果
いろ 2〜6歳ごろ

概要

色の名前と見分け方を、身近なものから段階的に育てる領域

レベル別問題構成

Lv1 2歳ごろ 基本8色の選択(明確に異なる色・2〜4択均等ランダム)
Lv2 3歳ごろ 基本8色の産出
Lv3 4歳ごろ 16色の選択(近似色・中間色を含む・2〜4択均等ランダム)
Lv4 4歳ごろ 日常物の色の産出(知識問)+図形色名の産出(発展8色中心)
Lv5 5歳ごろ 日常物の色の知識×近似色選択+色比較
Lv6 6歳ごろ 混色・部位指定・非典型・α色・明度/彩度比較

根拠:幼稚園教育要領・保育指針

すべてのレベルを、対応する引用が示す対象年齢に合わせて出題しています。

  • Lv1・2歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)領域「環境」の「身の回りのものの色に気づく」に対応。
  • Lv2・3歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)領域「環境」の「様々な色に出会い、色への関心を深める」に対応。
  • Lv3・4歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)4歳児クラスの指導例「様々な色の名前を覚え、使い分ける」に対応。
  • Lv4・4歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)領域「環境」の「身近なものへの関心と概念の形成」に対応。
  • Lv5・5歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)5歳児クラスの指導例「日常的な経験の中で色彩感覚を育む」に対応。
  • Lv6・6歳ごろ 幼稚園教育要領「表現」領域の色彩・混色体験に対応。

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一定の実証

色の名前を教える実験では、間違えたときに正しい名前を伝える「訂正フィードバック」を使うと、3歳児が新しい色の名前を通常より速く・多く覚えられることが確認されています。ただし対象となった研究は限定的で、色概念全体を網羅する大規模な検証はまだ多くありません。

O'Hanlon & Roberson 訂正フィードバックによる3歳児の新規色名学習の促進実験
かたち 2〜7歳ごろ

概要

図形の認識と名前を、身の回りのものから段階的に育てる領域

レベル別問題構成

Lv1 2歳ごろ まる・さんかくの2択選択(基本5形プール)
Lv2 3歳ごろ 基本5形産出+基本5形4択(1:1ミックス)
Lv3 4歳ごろ 拡張12形の2択+4択(1:1ミックス)
Lv4 5歳ごろ 日常物輪郭・部分隠し・抽象形産出(1:1:1)
Lv5 6歳ごろ 複合形・部分形の推論
Lv6 7歳ごろ 折り紙線対称・複合同定・組み立て(90:54:36)

根拠:幼稚園教育要領・保育指針

すべてのレベルを、対応する引用が示す対象年齢に合わせて出題しています。

  • Lv1・2歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)領域「環境」の「形・色などに気づき、楽しむ」に対応。 3歳児クラスの指導計画例「身近な形(まる・しかく・さんかく)に気づく」。
  • Lv2・3歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)3歳児クラスの「形の異同に気づく活動」に対応。
  • Lv3・4歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)4歳児クラスの指導例「身の回りにある様々な形を見つける」に対応。
  • Lv4・5歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)5歳児クラスの「形を生活の中で捉える活動」に対応。
  • Lv5・6歳ごろ 小学校学習指導要領 算数 第1学年「図形についての感覚を豊かにする」に対応。
  • Lv6・7歳ごろ 小学校学習指導要領 算数 第1学年「図形の性質」への準備。

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強い実証

大人が問いかけながら一緒に図形を観察する「ガイデッドプレイ」を用いた実験では、4〜5歳児の図形の性質理解が、自由遊びや一方的な講義形式の指導よりも大きく向上し、1週間後の再テストでもその効果が保たれていました。

Fisher et al. (2013) ガイデッドプレイによる4〜5歳児の図形概念学習実験(1週間後も保持)
おおきさ 2〜7歳ごろ

概要

大小・長さ・重さなどを比べる感覚を段階的に育てる領域

レベル別問題構成

Lv1 2歳ごろ 一目瞭然な大小の2択(おおきい/ちいさい のみ)
Lv2 3歳ごろ 差が小さい2択の大小比較
Lv3 4歳ごろ 3択の最大・最小(同種50%+異種50%)
Lv4 5歳ごろ 順位づけ(何番目?)
Lv5 6歳ごろ 4個の大小順位(同種50%+異種50%)
Lv6 7歳ごろ 5個順位(90問)+数値ラベル付き2択比較(90問)

根拠:幼稚園教育要領・保育指針

すべてのレベルを、対応する引用が示す対象年齢に合わせて出題しています。

  • Lv1・2歳ごろ 保育所保育指針(2017)「1歳以上3歳未満児」の「大きい・小さいに気づく」に対応。
  • Lv2・3歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)3歳児クラスの「ものの大きさ・重さなどに気づく」に対応。
  • Lv3・4歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)4歳児クラスの「いちばん大きい・小さい等の概念形成」に対応。
  • Lv4・5歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)5歳児クラスの「数量・大小・順序に対する感覚」に対応。
  • Lv5・6歳ごろ 小学校学習指導要領 算数 第1学年「量と測定」の準備段階に対応。
  • Lv6・7歳ごろ 小学校学習指導要領 算数 第1学年「長さの比較」に対応。

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理論からの拡張適用

「大きさ」の比較そのものを対象にした訓練研究は見つかりませんでした。ここでは、2つのものを並べて比べさせると子どもが関係性(どちらが大きいか、どちらが長いか)に気づきやすくなる、という比較学習の一般的な効果を、大小比較という具体的な場面に拡張して採用しています。専用の実証研究ではなく、近接領域の知見からの拡張である点を正直にお伝えします。

Christie & Gentner (2010) 3〜4歳児が2つを比較すると関係概念を抽出しやすくなる実験 Rittle-Johnson & Star (2009) 2つの解法・事例を比較させる指導法の効果に関する研究群
りょう 2〜7歳ごろ

概要

多い・少ないなど、量を見分ける感覚を段階的に育てる領域

レベル別問題構成

Lv1 2歳ごろ 一目瞭然な多少の2択
Lv2 3歳ごろ 多い・少ない・同じの3択
Lv3 4歳ごろ 容器の形が違う量比較(見た目に惑わされる)
Lv4 5歳ごろ 形を変えた前後の量比較(保存50%+非保存50%)
Lv5 6歳ごろ 割り切れる等分(ひとりなんこ?)
Lv6 7歳ごろ 余りのある等分

根拠:幼稚園教育要領・保育指針

すべてのレベルを、対応する引用が示す対象年齢に合わせて出題しています。

  • Lv1・2歳ごろ 保育所保育指針(2017)「1歳以上3歳未満児:多い・少ないの知覚的差異に気づく」に対応。
  • Lv2・3歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)3歳児クラスの「量の多少に気づく」に対応。
  • Lv3・4歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)4歳児クラスの「量を比べる活動を通じた感覚の深まり」に対応。
  • Lv4・5歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)5歳児クラスの「試行錯誤しながら量を比べる思考活動」に対応。
  • Lv5・6歳ごろ 小学校学習指導要領 算数 第1学年「同じ数ずつ分ける活動」の準備段階。
  • Lv6・7歳ごろ 小学校学習指導要領 算数 第2学年「わり算」の前段階。

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強い実証

数の大小を比べるカードゲームやボードゲームを使った介入では、低所得世帯の就学前児の量比較能力が、介入後に同年代の平均的な子どもと同じ水準まで有意に向上したことが報告されています。

Ramani & Siegler (2008) 数直線ボードゲームによる低所得層幼児の数量知識の向上 Scalise, Daubert, & Ramani (2019) 量の大小比較カードゲームによる低所得層幼児の数量比較力の向上
くうかん 3〜7歳ごろ

概要

上下・前後・位置関係の理解を段階的に育てる領域

レベル別問題構成

Lv1 3歳ごろ うえ・した・なか・そとの位置
Lv2 3歳ごろ まえ・うしろ・よこの位置
Lv3 4歳ごろ 複数の位置関係の組み合わせ
Lv4 5歳ごろ 左右の判断(自分の左右+他者視点)
Lv5 6歳ごろ グリッド経路+回転マッチング
Lv6 7歳ごろ 座標グリッドナビ+テーブル囲み視点

根拠:幼稚園教育要領・保育指針

すべてのレベルを、対応する引用が示す対象年齢に合わせて出題しています。

  • Lv1・3歳ごろ 保育所保育指針(2017)「3歳頃:上・下・中・外などの位置語を使い始める」に対応。
  • Lv2・3歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)3歳児クラスの「前後・隣などの位置関係に気づく」に対応。
  • Lv3・4歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)4歳児クラスの「位置関係への関心を深める」に対応。
  • Lv4・5歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)5歳児クラスの「量・図形、標識や文字などへの関心・感覚」の中の位置・方向に関する気づきに対応。
  • Lv5・6歳ごろ 幼稚園教育要領「環境」領域の空間認識・パターンへの関心に対応。
  • Lv6・7歳ごろ 小学校学習指導要領 生活科・算数の位置・方向への準備。

この形式で伸ばせる根拠

強い実証

217の研究を対象にした大規模メタ分析では、空間認知能力は年齢を問わず訓練によって向上し(効果量g=0.47)、訓練していない別の空間課題にもその効果が引き継がれる(転移する)ことが確認されています。乳幼児期に絞った別のメタ分析では、さらに大きな効果量(g=0.96)が報告されています。

Uttal et al. (2013) 空間認知訓練217研究のメタ分析。平均効果量g=0.47で転移効果も確認 Hawes et al. (2020) 0〜8歳を対象とした空間認知訓練20研究のメタ分析。効果量g=0.96
かず 3〜7歳ごろ

概要

数を数える・比べる・計算する力を段階的に育てる領域

レベル別問題構成

Lv1 3歳ごろ 数字1〜9の認識
Lv2 4歳ごろ 数量↔数字の対応
Lv3 4歳ごろ 1〜10の計数
Lv4 5歳ごろ 数の大小・前後・間
Lv5 6歳ごろ 10以上のカウント・たし算・ひき算(1:1:1)
Lv6 7歳ごろ 大きい数のたし算・ひき算(1:1)

根拠:幼稚園教育要領・保育指針

すべてのレベルを、対応する引用が示す対象年齢に合わせて出題しています。

  • Lv1・3歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)3歳児クラスの「少ない個数のものを数える」に対応。 保育所保育指針(2017)「2〜3歳:1から3程度の数の理解が育つ」。
  • Lv2・4歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)4歳児クラスの「数字への関心・数字と量の一致」に対応。
  • Lv3・4歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)4歳児クラスの「10程度までを数える経験を積む」に対応。
  • Lv4・5歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)5歳児クラスの「数の大小、前後、間の理解」に対応。
  • Lv5・6歳ごろ 小学校学習指導要領 算数 第1学年「数と計算(1〜20の加減算)」に対応する準備段階。
  • Lv6・7歳ごろ 小学校学習指導要領 算数 第1学年「たし算・ひき算」に対応。

この形式で伸ばせる根拠

強い実証

数概念・計算力を対象にした大規模なクラスターランダム化比較試験では、専用のカリキュラムで学んだ子どもたちが、通常のカリキュラムの子どもたちより有意に高い成績を収めており(効果量g=0.72)、タブレット教材や小集団指導など複数の指導方法で同様の効果が再現されています。

Clements & Sarama (2011) Building Blocksカリキュラムの大規模クラスターRCT。効果量g=0.72 Klein et al. (2015) タブレット数感覚教材Math ShelfのRCT。効果量d=0.57 Dyson, Jordan, & Glutting (2011) 低所得層キンダーガーテン児対象の数感覚介入RCT
くらべる 3〜7歳ごろ

概要

複数のものを比べて大小・順序を判断する力を育てる領域

レベル別問題構成

Lv1 3歳ごろ 視覚的属性の明確な2択比較(ながい・みじかい・ふとい・ほそい・おおきい・ちいさい)
Lv2 4歳ごろ 感覚的・非視覚的属性の2択比較(おもい・はやい・あつい・きれい・かたい・あかるい)
Lv3 4歳ごろ 3択以上からの最大・最小比較(属性拡張)
Lv4 5歳ごろ 既知属性の数字指定順位+新規語彙の基礎比較
Lv5 6歳ごろ 5個の系列化・中間順位
Lv6 7歳ごろ 推移的推論(A>B、B>C→AとC)

根拠:幼稚園教育要領・保育指針

すべてのレベルを、対応する引用が示す対象年齢に合わせて出題しています。

  • Lv1・3歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)3歳児クラスの「長い・短い・太い・細いの比較活動」に対応。
  • Lv2・4歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)4歳児クラスの「重さ・速さなどの感覚を育てる活動」に対応。
  • Lv3・4歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)4歳児クラスの「複数の中から最大・最小を見つける活動」に対応。
  • Lv4・5歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)5歳児クラスの順序・比較語彙の拡張に対応。
  • Lv5・6歳ごろ 小学校学習指導要領 算数 第1学年「順序よく数える・順序の理解」に対応する準備段階。
  • Lv6・7歳ごろ 小学校学習指導要領 算数の大小・順序の論理的推論に対応。

この形式で伸ばせる根拠

強い実証

2つの事物を並べて比較させる実験では、3〜4歳の子どもでも、1つずつ見せられたときよりも関係性(共通する規則性)に気づきやすくなることが確認されています。学齢期の子どもを対象に複数の解法を比較させる指導法でも、同様の理解の深まりが繰り返し報告されています。

Christie & Gentner (2010) 3〜4歳児が2つを比較すると関係概念を抽出しやすくなる実験 Rittle-Johnson & Star (2009) 2つの解法・事例を比較させる指導法の効果に関する研究群
じゅんじょ 3〜7歳ごろ

概要

出来事や手順の順序を理解する力を育てる領域

レベル別問題構成

Lv1 3歳ごろ 2コマの因果判断(見てすぐわかる変化)
Lv2 4歳ごろ 3コマの流れ(空欄を4択で当てる)
Lv3 4歳ごろ 日常ルーティンの順序理解
Lv4 5歳ごろ シャッフル表示の順序判断(○番目)
Lv5 6歳ごろ 数列・規則の順序予測
Lv6 7歳ごろ 因果・条件前提の手順(最初のステップ)

根拠:幼稚園教育要領・保育指針

すべてのレベルを、対応する引用が示す対象年齢に合わせて出題しています。

  • Lv1・3歳ごろ 保育所保育指針(2017)「3歳頃:出来事の前後関係への気づき」に対応。
  • Lv2・4歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)3〜4歳児クラスの「変化の過程に気づく絵本・活動」に対応。
  • Lv3・4歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)4歳児クラスの「生活の見通しと日常的な手順の理解」に対応。
  • Lv4・5歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)5歳児クラスの「出来事の順序を振り返る」に対応。
  • Lv5・6歳ごろ 小学校学習指導要領 算数 第1学年「数のならびのきまりに気づく」に対応する準備段階。
  • Lv6・7歳ごろ 幼稚園教育要領「環境」領域の生活のしくみへの理解。

この形式で伸ばせる根拠

一定の実証

物語の読み聞かせの中で「まず・つぎに・さいごに」のような順序を表す言葉を明示的に指導した就学前児対象の介入では、出来事の順序を理解し説明する力が有意に向上したことが報告されています。

Miller (2016) 就学前児対象のナラティブ再話介入。物語の時系列理解が有意に向上 Breit-Smith et al. (2017) 読み聞かせを通じたシーケンス構造(じゅんじょ)理解の指導効果
つたえる 3〜7歳ごろ

概要

経験したことや考えたことを、自分の言葉で伝える力を育てる領域

レベル別問題構成

Lv1 3歳ごろ 経験の想起・好みの表現
Lv2 4歳ごろ 生活の順序だて・他者への気づき(気づくのみ)
Lv3 4歳ごろ 簡単な仮定・見立て遊び
Lv4 5歳ごろ 共感に基づく行動選択・理由づけ
Lv5 6歳ごろ 複数可能性を含む仮定・きまりの理由づけ
Lv6 7歳ごろ 二次的な心の理論・意図に基づく道徳判断

この形式で伸ばせる根拠

レベルにより差あり

レベルによって根拠の系統が異なりますが、全体として比較的良好な実証があります。経験の想起・言葉での表現(レベル1〜2)は、親が「いつ・どこで・だれと・どうだった?」と掘り下げて聞く「振り返り会話」を練習することで、子どもの記憶の語りが有意に豊かになるという複数の追試済みの研究に支えられています。仮定・見立て遊び(レベル3)については、ごっこ遊びそのものが認知発達に必須だと結論づけられる強い証拠は不十分だとするレビューがあり、その点は正直にお伝えします。ここでは、条件つきの想像を言葉にする練習という近接領域の知見を拡張適用しています。共感・心の理論・道徳判断(レベル4〜6)は、会話や物語を通じた心の理論トレーニングのメタ分析で、3〜9歳を対象に高い効果が確認されており、この形式(親子の対話)とよく一致しています。

Reese & Newcombe (2007) 母親への「振り返り会話」トレーニングで子どもの自伝的記憶・ナラティブが向上 Lillard et al. (2013) ごっこ遊び自体が認知発達に必須という強い因果関係を支持する証拠は不十分、とするレビュー Hofmann et al. (2016) 心の理論トレーニングのメタ分析。3〜9歳で高い効果(会話・物語ベースの訓練が中心)
うんどう 3〜7歳ごろ

概要

体の動きを見て模倣し、運動の土台を育てる領域

レベル別問題構成

Lv1 3歳ごろ 基本ポーズ・その場動作の模倣(3歳・own 10動作)
Lv2 4歳ごろ 片足立ち複合・うでふりなげ・よつばい導入(4歳・own 13動作)
Lv3 4歳ごろ 正中線交差・スキップ導入(4〜5歳・own 7動作)
Lv4 5歳ごろ 連続協調動作・跳躍複合(5歳・own 9動作)
Lv5 6歳ごろ タンデム立ち・閉眼・よつばいクロスタッチ(6歳・own 9動作)
Lv6 7歳ごろ 成熟フォーム・最長保持・複合ツイスト(7歳・own 9動作)

この形式で伸ばせる根拠

強い実証

基本的な運動スキル(走る・投げる・跳ぶなど)を対象にした複数のメタ分析では、指導プログラムを受けた子どもたちの運動スキルが、受けなかった子どもたちより有意に、かつ大きく向上することが確認されています。特に、大人が意図的に組み立てた指導(構造化された指導)は、自由に遊ばせるだけの場合より効果が高いことも分かっています。

Comeras-Chueca et al. 系 FMSメタ分析 (2023) 基本的運動スキル介入36研究のメタ分析。総合効果量0.928 FMS構造化指導メタ分析 (2024) 構造化された運動指導が非構造的な自由遊びより効果が高いことを確認
パターン 3〜8歳ごろ

概要

くり返しや規則性を見つける力を育てる領域

レベル別問題構成

Lv1 3歳ごろ ABAB の2要素繰り返し
Lv2 4歳ごろ ABCABC の3要素繰り返し
Lv3 5歳ごろ 複合属性パターン(形×色)
Lv4 6歳ごろ 等差数列(+1/+2/+3/-1/-2/-3、空欄位置多様)
Lv5 7歳ごろ 複数ルール・複雑なパターン(等差+5/+10・折り返し・複合属性数値)
Lv6 8歳ごろ 色付き周期パターン(図形・数字・ひらがなの純型/混合型)

根拠:幼稚園教育要領・保育指針

すべてのレベルを、対応する引用が示す対象年齢に合わせて出題しています。

  • Lv1・3歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)領域「環境」の「身の回りの事象に規則性があることに気づく」に対応。
  • Lv2・4歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)4歳児クラスの「くり返しの規則性を見つけて楽しむ」に対応。
  • Lv3・5歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)5歳児クラスの「複数の観点で物事を捉える力」に対応。
  • Lv4・6歳ごろ 小学校学習指導要領 算数 第1学年「数のならびのきまりに気づく」に対応する準備段階。
  • Lv5・7歳ごろ 小学校学習指導要領 算数 第1〜2学年「数量関係」の規則性の発展的な理解に対応。
  • Lv6・8歳ごろ 小学校学習指導要領 算数 第2学年「数量関係」の複合的な規則性の理解に対応。

この形式で伸ばせる根拠

強い実証

幼児期の数学的思考の発達段階(学習トラジェクトリ)に基づいて設計されたカリキュラムでは、くり返しの規則性(パターン)を見つけ、次を予測する力が、通常の指導より有意に伸びることが確認されています。

Clements & Sarama (2011) Building Blocksカリキュラムの大規模クラスターRCT。効果量g=0.72
じかん 3〜8歳ごろ

概要

時間・時刻・曜日の感覚を段階的に育てる領域

レベル別問題構成

Lv1 3歳ごろ 朝・昼・夕方・夜の識別
Lv2 5歳ごろ 相対日(おととい〜あさって)+きのう・あしたの相対曜日(±1日)
Lv3 6歳ごろ 曜日・季節の全順序
Lv4 6歳ごろ 時計の読み方(○時ちょうど)+生活時刻+前後判断
Lv5 7歳ごろ 月の順序 + ○時30分・経過時間(30分〜3時間)
Lv6 8歳ごろ 5分刻みの時計読み + 5分単位の経過時間

根拠:幼稚園教育要領・保育指針

すべてのレベルを、対応する引用が示す対象年齢に合わせて出題しています。

  • Lv1・3歳ごろ 保育所保育指針(2017)「3歳頃:朝・昼・夜の概念が育つ」に対応。
  • Lv2・5歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)5歳児クラスの「曜日への関心」準備段階。 ±1日に限定することでLv3の全順序習得への足がかりとなる。
  • Lv3・6歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)5〜6歳児クラスの「曜日への関心・カレンダーの理解」に対応。
  • Lv4・6歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)5〜6歳児クラス「時計への関心・○時の理解」に対応。 小学校学習指導要領 算数 第1学年「時計の読み方(何時)」の準備段階。
  • Lv5・7歳ごろ 小学校学習指導要領 算数 第1学年「何時何分の読み方・時間の経過」に対応。 月の順序は小学校入学後のカレンダー経験の蓄積(7歳台)が前提。
  • Lv6・8歳ごろ 小学校学習指導要領 算数 第2学年「時刻と時間」(5分単位・経過時間)に対応。

この形式で伸ばせる根拠

レベルにより差あり

レベルによって根拠の性質が異なります。時計の読み方(レベル4〜6・6〜8歳ごろ)については、体を動かして時計の針を再現する指導法などで、通常の授業より読み取り精度が有意に高くなることが確認されています。一方、朝昼夕夜や曜日・季節の名称と順序(レベル1〜3・3〜6歳ごろ)は「決まった系列を覚える」という性質の課題であり、この内容に特化した訓練効果の研究は見つかりませんでした。ここでは、くり返し思い出す練習(分散学習・想起練習)が系列の記憶定着を高めるという一般的な学習原理を拡張して適用しています。

Fotoglou et al. (2023) 体を動かして時計を読む指導法(Clock Motor Game)の効果検証 Cepeda et al. (2006) 分散学習・想起練習が系列記憶の定着を高めるという大規模メタ分析
おかね 4〜8歳ごろ

概要

お金の種類・数え方・使い方を段階的に育てる領域

レベル別問題構成

Lv1 4歳ごろ 硬貨の識別と特徴理解
Lv2 4歳ごろ 硬貨の金額の大小比較(計算不要)
Lv3 5歳ごろ 簡単な合計金額
Lv4 6歳ごろ おつりの計算
Lv5 7歳ごろ 予算内で買えるかの判断
Lv6 8歳ごろ 複数品の合計・おつり・予算判断

根拠:幼稚園教育要領・保育指針

すべてのレベルを、対応する引用が示す対象年齢に合わせて出題しています。

  • Lv1・4歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)「環境」領域の「身近なものの特徴への気づき」に対応。 小学校学習指導要領 算数 第1学年「金種の理解」の準備段階。
  • Lv2・4歳ごろ 幼稚園教育要領(2017)4歳児クラスの「多い・少ないの比較」に対応。
  • Lv3・5歳ごろ 小学校学習指導要領 算数 第1学年「数の合成・分解」の準備段階。
  • Lv4・6歳ごろ 小学校学習指導要領 算数 第1学年「100までの数の引き算・買い物場面」に対応。
  • Lv5・7歳ごろ 小学校学習指導要領 算数 第1〜2学年「計算とその活用(買い物場面)」に対応。
  • Lv6・8歳ごろ 小学校学習指導要領 算数 第2学年「買い物」に対応。

この形式で伸ばせる根拠

レベルにより差あり

硬貨の識別・金額の対応づけ(レベル1〜2)については、硬貨と名前・金額をマトリックス形式で練習する指導法で、幼児が新しい組み合わせにも応用できるようになることが確認されています。合計金額の計算やおつりの計算(レベル3〜6)は実質的にたし算・ひき算の応用であり、この点は「かず」の項で挙げた算数指導の厚い実証研究に支えられています。

Fetherston & Sturmey 系 マトリックス訓練研究 硬貨と金額の対応をマトリックス訓練で学習する幼児対象の実証研究 Clements & Sarama (2011) Building Blocksカリキュラムの大規模クラスターRCT。効果量g=0.72